中国語で「おいしい(好吃)」は、ハオチーなのかハオチーなのか、結局よくわかんない!
そんな人のために、難しい用語は使わずわかりやすく説明してみました(*’▽’)
確かな情報:中国語で「美味しい」は「好吃」
中国語で「美味しい」と言いたいときには、「好吃」と言います。
これは中国語話者全員が認める内容です。また、中国語では、形容詞を使うときに副詞が必要であるというルールがあるので、それに基づくと以下のように言うのが自然です。
例文:
“很好吃。”(ヘンハオチー)
―美味しい
“真好吃!”(ジェンハオチー)
―本当にうまい!
“太好吃了!”(タイハオチーラ)
―うますぎるー!
※形容詞述語文とは?を参照
“好吃”(ハオチー)はどうして「美味しい」という意味になるの?
“好吃”は、「ハオ」「チー」の二つの成分に分解することができます。
「ニーハオ」の「ハオ」も“好”と表します。“好”は「Good」「ok」を表します。
※「好き」という意味ではないことをダージャーハオでも説明しました。
その通り!
麻雀の「チー」と同様、“吃”は食べるという意味なのです。
“好”⇒「Good」
“吃”⇒「食べる」
今日のネコちゃんは冴えてますね!
「(飲み物が)美味しい」というときには“好喝”(ハオフー)を使います。
※想像の通り、“喝”は「飲む」を表します
「ハオチー」「ハオツー」結局どっちが正しい?
結論を先に言うと、「通じればどちらでも正しい!」ということになります。
まぁまぁ(汗)
気持ちはわかりますが、順を追ってみていきましょう。
「ハオチー」は北京で、「ハオツー」は台湾などでよく聞かれる
もし、「ハオチー」「ハオツー」の違いは何?と聞かれればこう答えます。
「ハオチー」・・・北京など、北の人が得意な発音
「ハオツー」・・・台湾やシンガポールなど、南の人が得意な発音
中国語のフリガナである「ピンイン」ではこのように書きます。
特に、「チー」の部分に注目してください。
北方人はこの“Chi”が得意
“Chi”というのは、「そり舌音」と言って舌を反り返らす(実際は立てるイメージ)で発音する音です。
この発音を得意とするのが、北方人と呼ばれる北京やハルピンなどに住む人たちです。
※この「Chi」という文字の並びから「チ」を連想させたために「ハオチー」と発音する人が多いのでしょう。
南方人は“Chi”が苦手
一方で、この「舌を反らせる発音」が苦手な人たち(特に台湾人)は、“Ci”のように発音します。つまり、舌を反らせないで発音するものです。
※この音が日本人の耳には「ハオツー」と聞こえるのでしょう。
「ハオチー」「ハオツー」論争の結論
つまり、「ハオチー」「ハオツー」伝わればどちらでも問題ないが、地域によって発音の方法に傾向があるということです。
北方の“好吃”の発音:
南方の“好吃”の発音:
発音のコツ:
- 「ツ」を発音するときに、唇を丸めすぎないようにする
「おいしくない」「おいしかった」などの関連表現
それでは、類似表現についても学んでみましょう。
「ヘンハオチー(很好吃)」
・・・おいしい、おいしかった
※なんと中国語には過去形がありません!
「ブーハオチー(不好吃)」
・・・おいしくない、おいしくなかった
「ハオチーラ(好吃了)」
・・・(前より)おいしくなった
※文末の「了」を参照
「ヘンハオフー(很好喝)」
・・・(飲み物が)おいしい
まとめ:中国語の「おいしい(好吃)」は、伝われば「ハオチー」でも「ハオツー」でもいい。
本来の中国語を日本語音に落とし込もうとしている時点でどちらが正しいということはないのですが、「地域によって傾向がある」ということはお分かりいただけましたか?
おいしい!おいしかった!は同じ形になることも学びました。
それでは、また会いましょう!再见!
あなたへのおすすめ記事:
※中国語を全く知らない方に向けて一部簡略化している個所があります。ご了承ください。