大家好!
中国語における反語文について説明しますよ!
「どうして忘れていることがあろうか?」は何と言う?
「难道」「哪儿」「怎么」「干什么/吗?」「不是/没~吗?」についてわかりやすく説明します。
【中国語】反語文とは
反語文とは、言いたいことをあえて反対の形(特に否定形)で示し、言いたいことを強調する文のこと
よく漢文で触れた文型だと思います。今は亡きセンター国語で「安」とか「豈」を見たら「反語!」と反応する人が多かったと思います。
つまり、「どうして~であろうか。いや、~である。」と言った表現のこと。
現代漢語においてよく使われるパターンは以下の5つです。
- 「难道」
- 「哪儿」「怎么」
- 「干什么/吗?」
- 「不是/没~吗?」
その中で、現在も使われる古風な言い回しについても説明していきます。
【中国語】反語文の種類と用法
ここでは、それぞれの反語文の意味と用法について説明します。
「难道」
「难道~吗?」の形で、「まさか~ではあるまいな?」という意味を表します。
例文:
“难道你打错了吗?”
―まさか打ち間違えたんじゃないよな?
“你难道不相信我吗?”
―まさか私を信じないんじゃないよね?
「哪儿」「怎么」
「哪儿~」「哪里~」「哪~」「怎么~」の形で、「どうして~であるものか?」を表します。ここでは、「どこに」とか「どうして」という単純な疑問の意味ではなく、一種の語気として機能します。
よく“会”,“能”といった可能性を表す表現と伴い、“是”の前ではそのまま使用します。
例文:
“哪里有时间刷抖音?”
―どうしてティックトックを見る時間があろうか。(いや、ない)
“哪有这样的道理。”
―どうしてこのような道理があろうか。(いや、ない。)
※同じ意味で現代でも使われる言い方に「岂有此理」という言い方もあります。
“你怎么能忘记呢?”
―どうして忘れていることがあろうか?
“他怎么(可能)是东京人?你没听到他说大版腔的日文吗?”
―彼はどうして東京人なことがあろうか?彼が話す大阪弁の日本語を聞いていないの?
“哪有啊!”
―そんなわけないでしょ!
※文脈によって「どこにあるのか!」という意味にもなります。
“怎么能” は “怎能” “咋能”と言われることもあります。
反語に、“为什么”ではなく、“怎么”がよく使われる理由については、“为什么”と“怎么”の違い を参考にしてみてください。
「干什么/吗?」
「~干什么」「~干吗?」「~干嘛?」の形で、「~してどうする気だ?(しなくていいだろう)」を表します。
例文:
“你不去学校干嘛?”
―学校いかないで何する気だ?(学校いきなさい)
“你给他送礼物干什么?”
―彼にプレゼントをあげてどうする気だ?(あげなくていいだろ)
※文中に挿入して疑問代詞として機能することもあります。
疑問詞(疑問代詞)の“什么” の記事も参考にしてみてください。
「不是/没~吗?」
「不是~吗?」「没~吗?」の形で、「~じゃないの?」「~していないの?」を表します。
個人的に反語というよりも確認の意味が強い気がするのですが、よく反語文として扱われるのでここに記しておきます。
例文:
“所有的日本人不是在义务教育中学习古代中文吗?”
―すべての日本人は義務教育で漢文を習うんじゃないの?
“你没学过「燕雀安知鸿鹄之志哉」的意思吗?”
―あなたは「燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや」の意味を習っていないの?
※「鸿鹄之志」は現代中国語でも「大きな(偉大な)志」という意味で使われます。
まとめ:中国語の反語には様々な種類があるが、以上の用法を身に着けておけば大きな問題はない。
中国語の反語は、「必ずこれを使う!」というルールはありません。以上紹介してきたものも代表的なものをとりあげたまでです。
常に文脈を考えて相手が何を言おうとしているのか考えることが大事です。
当たり前なんですけど、文法を勉強していると忘れがちなところですね^^
文法事項を1つ1つ積み重ね、中国語マスターへの道を進みましょう!