大家好!
「中国は日本よりずっと大きい」は言えますか?
実は中国語の比較文では、文法上の制約が英語よりもゆるくて扱いやすいです^^
さっそく見ていきましょう。
【中国語】比較の “比”とは
比較の “比”とは、「AはBより~である」を表す文法項目です。
肯定形:
A 比 B ~ (C)
「AはBより、C分~である。」
否定形:
A没有B (这么/那么) ~。
「AはBほど~ではない。」
疑問:
文末に “吗?”を置く
例文:
“那个人比我聪明。”
―あの人は私より賢い
“这个班比B班少三个人。”
―このクラスはBクラスよりも三人少ない。
“今天没有昨天那么冷。”
―今日は昨日ほどさむくない。
“他比我更了解日本文化吗?”
―彼は私より日本文化を一層理解していますか?
ポイント:
- 否定は “不”ではなくて、 “没有”
- 副詞 “很”は使えない
- 比較対象が明らかなら省略できる
- 差は最後に付け足す
【中国語】比較の “比”の特徴
ここでは、比較の表現の特徴について説明していきます。
肯定形
肯定の表現では、差をいれるかいれないかの2種類の方法があります。
①A 比 B ~ 。
「AはBより~である。」
例文:
“他个子比我高。”
―彼の背は私より高い。
“这个比那个便宜。”
これはあれより安い。
②A 比 B ~ (C)
「AはBより、C分~である。」
※Cは差を表します。
例文:
“这个比那个便宜一点。”
―これはあれよりちょっとやすい
“这个产品的销量比去年增加了一倍。”
―この製品の売り上げは去年より二倍になった。
注意:比較表現では形容詞に、“很”をつけない。
ここで形容詞述語文の「“很”をつけないと比較の意味になる」という説明が思い出されますね。
また、発展内容として、以下を取り上げます。
“今天我比你早来了十分钟。”
―今日はあなたより10分早く来た。
“这个字很复杂,比那个字难写一些。”
―この字は複雑で、あの字よりちょっと書きにくいです。
“他比我少打了脸一次。”
―彼は私より一回分少なく殴った。
このように、
<形容詞> + <動詞> + 差 という言い方も存在します。
C(差)によく使う表現
「一点」「一些」(ちょっと)
“榴莲比香蕉甜一点。”
―ドリアンはバナナよりちょっと甘い。
“他的工资比我高一些。”
―彼の給料は私よりちょっと高い
「得多」(~よりずっと)
“我觉得寿司比天妇罗好吃得多。”
―私はてんぷらより寿司のほうがずっと美味しいと思う。
“中国比日本大得多。”
―中国は日本よりずっと大きい。
※差が大きいことを表す。
否定形
A没有B (这么/那么) ~。
「AはBほど~ではない。」
例文:
“那个没有这个好。”
―あれはこれほどよくない。
“这个没有我想象的那么好。”
―これは私が想像していたものほどよくはない。
“这个没有那么辣。”
―これはそんなに辛くない。
※対象物が明らかな場合には省略できる。
疑問形
文末に “吗?”を置けばいいです。
例文:
“你哥哥的个子比你高吗?”
―あなたの兄の背はあなたより高いですか?
“没有这个好吃吗?”
―これよりもおいしくない?
比較文でよく使う副詞 “更” “还” “再” “稍微”の意味と違い
この4つは比較構文でよく使われる副詞です。
「更」(Bの持つ程度より程度が高い)
“我比你更了解这里的情况。”
―私はあなたよりここの状況をもっと理解している。
「还」(十分なBよりも程度が高い)
“他年纪比我还大。”
―彼の年齢は私より一層高い。
「再」(より一層)
“这碗拉面太好吃了,如果分量能再多一点就好了。”
―このラーメンは美味しすぎるので、量がもうちょっと多ければいいのにな。
※これからのことや疑問や否定に使うことが多い
「稍微」(ちょっと、幾分か)
“这个菜(比那个)稍微辣一点。”
―この料理は(あれより)いくらかちょっと辛い。
※“稍微~一点”とセットで使うことが多い。
まとめ:比較の “比”の否定形は “没有”で、疑問では文末に “吗?”をつける
今回は、比較の “比”と、一緒に使うことが多い副詞 “更” “还” “再” “稍微”の意味と違いについて確認しました。
否定の時には、没有を使います。
不比というと意味が変わってしまうので気を付けましょう。
文法事項を1つ1つ積み重ね、中国語マスターへの道を進みましょう!