中国語

【中国語文法基礎】単純方向補語② 上 下 进 出 回 过 起 开

単純方向補語②

大家好!
今回は “来/去”以外の単純方向補語について説明していきます!

ちょっと使いにくい用法なんですが、まずは定義から確認!

中国語の単純方向補語とは

簡単に言えば、単純方向補語とは
動詞の後ろにおいて、方向を示す補語(方向補語)のうち、単音節のもの

単純方向補語:
来, 去, 上, 下, 进, 出, 回, 过, 起, 开

今回は “来/去”以外の単純方向補語を説明していきます。

基本形:
<動詞> + <単純方向補語>

ポイント:

  • “来/去”以外の単純方向補語は、動詞の直後に着ける(例外なし)
  • 補語の後ろに必ず目的語が来る。

例をみてみます。

“这个能带里面吗?”
―これは中に持ちこめますか?

“下了课,孩子们就会走教室。”
―授業が終わると、子供たちは教室を出る。

※このページでは、一番基本的な「方向を示す」用法について説明します。
※ “到” については結果補語②を参照してください。

中国語の単純方向補語の特徴

ここでは単純方向補語の特徴について説明していきます。

単純方向補語の用法

方向表す意味においては、単独使用の機会は多くありません。なぜなら、”来/去”以外の単純方向補語は、文法上の制約が多いからです。代わりに複合方向補語を使う場合がほとんどです。

ポイント:

  • “来/去”以外の単純方向補語は、動詞の直後に着ける(例外なし)
  • 補語の後ろに必ず目的語が来る。

例えば、

“他们走出了教室”
―彼らは教室を出た。

は問題ありませんが、

介詞 “从”を使った

“他们从教室走出了。”
―彼らは教室から出まして。

は、目的語がないので言えません。
※後続の文があれば問題なし!

代わりによく使うのが、複合方向補語

“他们从教室走出来了。”
―彼らは教室から出てきました。

これなら問題ありません。
“目的語がないとダメ!”という制約がなくなります。

補足

“来/去”以外の単純方向補語を方向を表す意味で使用する機会はそれほど多くありません。

使用する場合は、以下の通り。
目的語は必ず必要で、①完了したことや、②後続するフレーズがあるとなおよい

単純方向補語のそれぞれの意味

“开” や “到”については結果補語か方向補語にわけるのが難しいのですが、”开”のみいれました。”到”については、結果補語②を参照。

起点については、 “来/去”と同じ!

自分に関連する ⇒「自分」
第三者に関連する ⇒「第三者の位置」

単純方向補語 “上”

方向補語 上
「低い位置から高い位置に動く」(上る)

“小明走上了舞台。”
―明くんは舞台に上がった。

単純方向補語 “下”

方向補語 下
「高い位置から低い位置に動く」(下る)

“走下楼梯”
―階段を(歩いて)下る

単純方向補語 “进”

方向補語 進
「外から中に動く」(入る)

“他们走进了教室”
―彼らは教室に入った。

単純方向補語 “出”

方向補語 出
「中から外に動く」(出る)

“那个人走出了商店。”
―あの人は店から出た。

単純方向補語 “回”

方向補語 回
「元の場所に動く」(戻る)

“用后请放回原位”
―使用後は元の場所にお戻しくださいませ。

単純方向補語 “过”

方向補語 過
「ある点を通り越す」(越える)

“走过马路,左拐,然后一直走。”
―道路またいで、左に曲がり、それからまっすぐ進みます。

単純方向補語 “起”

方向補語 起
「上向かって動く」(起きる)

“你拿起手机,屏幕就会自动亮。”
―携帯を持ちあげると、スクリーンが自動で光ります。

単純方向補語 “开”

方向補語 開
「ある点から外に動く」(開く、広がる)

“拉开窗帘。”
―カーテンを引いて開ける

※閉⇒開の変化を表すだけで、具体的な方向がないので方向補語に含めない場合もある。

まとめ: “来/去”以外の単純方向補語は、動詞の直後におき文を終わらせるなら目的語が必要。

まずは、基本的に目的語がないと使えないということを覚えておきましょう。

複合方向補語につながる大事な項目なので、それぞれの意味をお忘れなく!

文法事項を1つ1つ積み重ね、中国語マスターへの道を進みましょう!

ABOUT ME
唐
Webメディア外大.net 言語地域記事 総合ディレクター。 日本語教育能力検定、HSK6級合格済。北京清華大学,漢語最高クラス首席修了。タピオカが主食。 /※中国語ピンイン担当:後輩ayaくん/