大家好!
今回は結果補語のはじめの一歩を踏み出してみます。
「彼を三回殺したけど、彼は死んでない。」??
中国語の不思議な世界をのぞいてみましょう!
結果補語とは?
結果補語とは、
動詞の直後について、その動作がどのようになされたかという結果を表す補語です。
例:
“很抱歉,我回晚了。”
―ごめんなさい。返信し遅れました。
“我没听懂你的日语。”
―あなたの日本語を私は聞いて理解しませんでした。
※赤字で示したものが、結果補語
否定形には “没(有)”を使います。
今回はそのうち、具体的な意味を表す結果補語について説明していきます。
つまり、動詞の直後に “懂” “累” “清楚” “饱” “晚” “错”などを付けた表現のことです。
具体的な意味を表す結果補語の特徴
ここでは、具体的な意味を表す結果補語の特徴について説明しています。
抽象的な意味を表す結果補語よりも、簡単にマスターできるはずですよ。
肯定形
肯定形は以下の通り。
<動詞> + <結果補語>
<動詞> + <結果補語> + <目的語>
アスペクト助詞 “了”を付ける場合は、
結果補語の直後に置きます。
“小明已经走累了。”
―明くんはもう歩き疲れた。
“我看懂了他写的汉语。”
―彼が書いた中国語を私は(見て)わかった
“他写错了几个字。”
―彼は何字か書き間違えた。
“那个问题你回答对了。”
―あの質問に、あなたは正しく答えた。
“这件衣服做大了。”
―この服は、大きく作った。
日本語母語話者として使いにくいのが、”对” という結果補語ですね。
“答对了”
―(答え)正しかった。
“写对了”
―(書き)正しかった
要するに、いかなる動詞や形容詞が使われていても、「~した結果~であった。」を意味するということです。
否定形
否定をする場合は、”没(有)” を動詞の前に置きます。
注意すべきは、その行為は確実に行っているということです。
つまり、
“我还没看完这本书。”
―私はまだこの本を読み終えていない。
というのは、「1ページも読んでいない」ということではなく、「完全に読み切ってはいない」ということを表します。
例を見てみましょう。
“我没听懂你的英语。”
―あなたの英語を(聞いて)理解できません。
“他还没做完作业。”
―彼はまだ宿題を(やり)終えてない。
“我没有打错字。”
―字を打ち間違えていない。
実現・完了のアスペクト助詞 “了”は使えません。
殺したけど死んでいない?
中国語やビルマ語の説明に「動詞が結果を含意しません」と書かれていることがあります。どういうことでしょうか。例を見てみましょう。
”我杀了他三次,可他都没死。”
―私は彼を三回殺したが、彼は全然死ななかった。(???)
日本語では「殺した」と言えば、対象者は殺された結果死んだことが明らかになりますが、中国語は違います。今回学習した、”杀死了”(殺し死なせた) という表現を使ってこそ、その結果が表されるのです。
こんなことから、中国語ではなぜ結果補語が大事なのかが理解できそうですね^^
疑問文
疑問文の場合は、文末に “吗?”を加えるか、反復疑問文にします。
また、疑問文では “了”を加えることが多いです。
「打ち間違えた?」
“你打错了吗?”
“你打错了没(有)?”
「彼は(来)遅れた?」
“他来晚了吗?”
“他来晚了没(有)?”
具体的な意味を表す結果補語の例文
最後に例文を見てみましょう。
“我吃饱了。”
―お腹いっぱいだ。
※食べていっぱい
“他昨天回家时走错了路。”
―彼は昨日家に帰るときに道を間違えた。
※歩き間違えた。
“你喝醉了没?”
―(飲んで)酔いましたか?
“那个字我写对了。”
―あの字は私が正しく書きました。
※書いた結果正しい
“他没分析错那个问题。”
―彼はあの問題を分析し間違えていない。
“没听清楚。”
―聞き取れませんでした。
※なにか聞こえたけどはっきりと聞こえなかった
まとめ:結果補語は、動詞の直後に用いて動作がどう達成されたかを示す文法項目
今回は、結果補語の第一歩として、意味がわかりやすい結果補語に絞って説明してきました。
今回の内容が100%理解できて、人に説明できるようになっていれば、発展した内容も難なくマスターできると思います。
ポイントは、「中国語は動作が結果を含意しない」というところ
文法事項を1つ1つ積み重ね、中国語マスターへの道を進みましょう!