大家好!
今回は、存在を表す “有” について説明します。
所有を表す “有” をまだ理解していない人は、まずその項目を理解しましょう。
存在を表す “有” では「場所詞」という概念が登場しますよ~!^^
【中国語】存在を表す “有”とは
存在を表す “有”とは、「(ある場所)に(とある人・物)がある/いる」を表す文法項目です。
<場所> + “有” + <不定の物や人>
例:
“教室里有很多学生。”
Jiàoshì li yǒu hěnduō xuéshēng.
—教室にたくさんの学生がいます。
所有の “有” を理解していれば特に問題ないと思いますが…。
あれっ? “里”ってなんだ?
【中国語】存在を表す “有” の特徴
ここでは、存在を表す “有” の特徴について説明します。
存在を表す “有” と所有を表す “有” の違い
まずは、存在を表す “有” と所有を表す “有” の違いについて説明します。
①存在を表す “有”
<場所>+ “有” + <人や物>
桌子上 + 有 + 一个手机。
Zhuōzi shàng yǒuyíge shǒujī.
「机に、スマホがあります。」
②所有を表す “有”
<所有者>+ “有” +<人や物>
我 + 有 + 一个手机。
Wǒ yǒu yíge shǒujī.
「私はスマホを持っています。」
語順に違いはありませんね。では何が違うのか?
主語が場所であるか、所有者であるか、という点です。
存在を表す “有” に使われる場所詞とは?
存在を表す “有” に使われる主語は、必ず場所詞です。
場所詞を作る方法は、大きく3つあります。
①一般名詞の場合
一般名詞 + “上”,“里”
例:
“电脑里”(パソコンに)diànnǎo li,“手中”(手に)shǒuzhōng
②場所を表す名詞の場合
場所を表す名詞 + “上”,“下”,“前”,“后”,“里”,“外”,“中”
例:“教室外”(教室の外に)jiàoshì wài, “椅子下”(椅子の下に)yǐzi xià
※国名や地域名の場合には単独で使用します。
〇东京有很多人
Dōngjīng yǒu hěnduō rén
△东京里有很多人
③人名・代名詞の場合
人名・代名詞 + “这儿” / “那儿”
例:
“我这里”(私のとこ)wǒ zhèli,“他那儿”(彼のとこ)tā nàr
※这儿/那儿は北方で、这里/那里は南方でよく使われる傾向があります。
このようにして場所詞を作った上で、存在を表す “有” を加えます。
一歩進んで!
“上”,“下”,“前”,“后”,“东”,“南”,“西”,“北” などを、「単純方位詞」と言います。
単純方位詞は、それぞれの意味で場所詞になる際には、直後に “边(儿)”,“面” をつける必要があります。
〇上边儿有几个人。
Shàngbianr yǒu jǐ gerén.
—上に何人かいるよ
×上有几个人。
また、上記の②のルールで省いた “旁”(そば)と 上下左右・东南西北 については、以下のように表すことができます。
〇学校南边有一座很大的购物中心。
Xuéxiào nánbian yǒu yízuò hěn dà de gòuwù zhòngxīn.
—学校の南の方には、大きなショッピングセンターがある。
×学校南有一座很大的购物中心
【中国語】存在を表す “有” の例文を見てみよう!
最後にまとめて例文を確認しておきましょう。
“你那儿现在有几个人?”
Nǐ nàr xiànzài yǒu jǐ gerén?
—お前んとこ今何人いる?
“我这里一共有七个人哦。”
Wǒ zhèli yígòng yǒu qīge rén o.
—俺んとこ全部で7人いるけど
“桌子上有很多杂志。”
Zhuōzi shang yǒu hěnduō zázhì.
—机にはたくさんの雑誌があります。
“你书包里有什么东西?”
Nǐ shūbāo li yǒu shénme dōngxi?
—あなたのバッグの中に何が入ってるの?
“里面有很多词典。”
Lǐmiàn yǒu hěnduō cídiǎn.
—中にはたくさんの辞書が入ってるよ。
“窗户外边有一棵很大的苹果树。”
Chuānghu wàibian yǒu yì kē hěn dà de píngguǒ shù.
—窓の外に大きなリンゴの木があります。
“我手机里有很多垃圾软件。”
Wǒ shǒujī li yǒu hěnduō lājī ruǎnjiàn.
—私のスマホには、たくさんの不要なアプリが入っている。
※ “垃圾” はゴミ、不要なものの意味。
まとめ:存在を表す “有” は、場所詞が特徴的で、所有を表す “有” に似た文法項目。
今回は、存在を表す “有” とは何か、場所詞とは何かを確認しました。
場所詞の考え方は、所在を表す “在” でも非常に大事な項目なので、忘れないようにしましょう。
文法事項を1つ1つ積み重ね、中国語マスターへの道を進みましょう!