中国語

【中国文法基礎】可能性や推測を表す”应该” “会” “会…的” と考察

可能性や推測を表す_应该_ _会_

大家好!

「明日は雨が降りそう!」って中国語で言えますか?

今回は、今まであまり研究されていないこの分野に対して、台湾、北方、南方のいわゆる中国語母語話者との考察を交えながら、わかりやすく説明します。

ではさっそく見てみましょう!

【中国語】可能性や推測を表す”应该” “会” “会……的”

可能性や推測を表す”应该” “会”は、「~するはず」「~そうだ」を表す文法項目

※”会……的” の “的” は、文末につける語気助詞です。

基本形:
“应该” or “会” + <動詞句 or 形容詞>

例:
“那个人很聪明,应该明白我的意思。”
—あの人は頭がいいから、私の言っていることが分かるはずだ。

“他一定会回来的”
—彼は必ず戻ってくるはずだよ。

なんとなく似た表現だということがわかります。
では、これらにどのような違いがあるのでしょうか?

【中国語】可能性や推測を表す”应该” “会”の特徴

ここでは、可能性や推測を表す”应该” “会”の特徴について説明します。

可能性や推測を表す “应该” の用法

(可能性や)推測を表す”应该” は、「状況を鑑みるにそうであるはずだ」を表します。

義務・当為の表現では、「~であるべき」「~するべき」という意味があることを確認しました。
コアイメージは同じです。

なにか理由があってそれによって~するはずである。
英語ではmustに近いという意見もあります。可能性よりも推測に重点が置かれます。

例:
“上周买的香蕉应该已经腐烂了。”
—先週買ったバナナはもう腐っているはずだ。
※先週買ったという状況をみるに。

“他去美国留过学,他英语应该很流利吧。”
—彼はアメリカに留学しにいったことがあるから、彼の英語は流暢なはずだろう。
※英語圏留学していたという理由から

否定表現は、”不会” を使用します。

また、この意味において主述文は通常置くことができないが、”应该是” + <名詞>の形をとれば言うことができる。これは、”是” + <名詞> の形で、名詞部分を強調する意味が生まれる。

例:
“应该是他住在这里。”
―ここに住んでいるのは、(ほかの誰でもなく)彼であるはずだ。

「~のはず」という用法では、文末に”吧”(でしょう) をつけることもあります。

可能性や推測を表す “会”の用法

可能性(や推測)を表す “会” は、「~という可能性がある」「~しそうだ」を表す。

理由があってもなくても、「他の人はどう思うかわからないけど、自分の主観はこうである」といったときに使われることが多いです。推測よりも可能性に重点が置かれます。

特に、文末に語気助詞 “的” を伴って、”会……的”と表されることも多いです。

この語気助詞は、主に断定を表し、「自身に強い自信がある」というイメージが増します。

例:
“你想一想将来会发生什么变化。”
—将来どんなことが起きそうか考えてみてください。

“他一定会同意的!”
—彼は認めてくれるに違いない!

“会”の前には、副詞”一定”(きっと),”可能”(たぶん)などがつくこともある。
※”应该” の前につくことはほとんどない。

例:
明年疫情可能会好点的。
―来年のウィルス蔓延状況はおそらくよくなっているだろうよ

“应该”と “会” の連用について

“应该”,”会” の用法をそれぞれ見てきました。

ここで、日中辞典(小学館)の1887pを開いてみます。すると、

“该” のみ “会” と連用できる.

 

と書かれています。続けて、”应该” と “会” をつなげることはできない主旨の例文が示されています。
この記述がどういった文脈によるのか判断しかねますが、実際は、

“应该会” という表現はよく使います!

例を見てみましょう。

例:
“明天应该会下雨。”
―明日は雨が降るはずだ。
※”应该下雨” は、「雨がふるべき」のような意味合いが強いのか使われにくい

“他们应该会去买东西的。”
―彼らは買い物にいくはずだと思う。
※推測+可能性という理解ができる。

また、否定するときは、”应该不会” を使用します。

“应该会” “应该” “会” “会……的”に関する考察

ここでは、今まで研究があまりなされていないこれらの表現について考察してみます。

考察① 「彼は来るはず」に関して

A:「他(会)来吗?」
B:「来るはず。」

について、Bの中国語はどうなるかについて整理してみます。
論文がないため筆者が簡単に調査してみると、
どうやら使える使えないに地域差があるようです!

選択肢は4つ用意しました。

①:他应该来。
②:我觉得他应该来。
③:他会来的。
④:他应该会来。

地域別に見てみましょう!

台湾人の意見

①:「はず」の意味では使えない。

②: 使えない。(会が必要。)

③: 問題ない。

④: 問題ない。

ということです。
台湾語では、”会” のような助動詞が非常に重視されるようです。

例えば、Bが遅れているシチュエーションにおいて、
A:「他来吗?」
ということは稀であるようです。必ず
A:「他 “会” 来吗?」
と言うようです。

台湾では、谢谢に対して「不会!」と返しますが、それくらい “会” が大事な要素になっているのかな...などとおもってしまいます。(筆者の意見)

北方人の意見

①: ④の意味と同じように使える。

②: 問題ない。「思う」が追加されて①より”应该” の曖昧さが回避される。

③: 問題ない。

④: 問題ない。予測を表すにはこれが相当ピッタリ。

ということです。

南方人の意見

①: なんかおかしい。文末に “吧”を付けたり、④にしたりすれば問題ない。

②: なんかおかしい。文末に “吧”を付けたり、④にしたりすれば問題ない。①よりまし。

③: 問題ない。

④: 問題ない。この中ならこれがよさげ。

ということです。
「なんかおかしい」というのは、「来るべき」「来るべきだと思う」という理解のしかたが普通なので、「来るはずだ」という意味にはならない。
ということです。

以上のことを考えると、地域差はあれども、
“应该” が曖昧さを生みやすい文脈においては、”会” をいれるべき!
ということが言えます。

考察② ”会” と “会……的”の違い

“他会来”
“他会来的”
という表現の違いについても聞いてみました。

これについては地域差は見られず、人によって
「ほとんど同じで、”应该” よりも肯定具合が低い」
という意見があったり、

文末に、”的” を加えたほうが
「自分の自信が強いことが表される。」
「自分の気持ちなので、委婉(婉曲的)に表現できる。」
という意見もあります。

そのためか、
「”一定会来” という表現には、”的” があったほうがいい」
という意見もあります。

考察③ ”一定”,”可能”と “的” の共起

簡易的に、北京大学中国語言学研究中心の現代中国語のコーパスを使って、語気助詞 “的” は、副詞 “一定”(きっと)と、副詞 “可能”(たぶん)のどちらにつきやすいか検証してみました。

条件を、①「X会 + <動詞> + 的 +,/.」と②「X会 + <動詞> +,/.」で検証してみると、
X=一定 ➡ ①333件、②671件 ①は、②の約50%
X=可能 ➡ ① 22件、②501件 ①は、②の約 4%
ということがわかりました。

このように、”可能” よりも “一定” のほうが共起しやすいことからも、
文末の”的” は基本的に断定の語気を強めるものだ、ということがわかります。

“会……的” の構造については、韩文羽《“会……的”格式研究》(2017) を参照

【中国語】可能性や推測を表す”应该” “会” “会…的” の例文

それでは、最後に可能性や推測を表す”应该” “会” “会…的”の例文を見てみましょう!

可能性や推測を表す“应该” “会”の例文

“明天会下雨。”
—明日は雨がふるだろう。
※天気予報や天気を見た自分の”主観”で、可能性が高いことを示す

“明天会下雨的”
—明日は雨がふるはずだと思う。
※より主観が意識される。

“我应该说错了。”
—私はおそらく言い間違えた。

“应该是我说错了。”
—言い間違えたのはおそらく私だ。

“不会吧!”
—そんなことあるわけないでしょう!(うそでしょ?)

“我前天发货的。今天应该已经到达他家了吧。”
—一昨日発送したんだ。今日はもう彼の家に届いているはずだろ。

まとめ:可能性を表す”会” と推測を表す”应该” は、動詞句と形容詞句を後にとり、否定形は “不会”

今回は、可能性や推測を表す”应该” “会” “会…的”の違いを探ってみました。

途中で上級者向けの考察を交えましたが、基本的には、
可能性を表す”会” と推測を表す”应该” の後には、動詞句と形容詞句が置けて、否定形は “不会”
ということを覚えておけばいいです。

文法事項を1つ1つ積み重ね、中国語マスターへの道を進みましょう!

ABOUT ME
唐
Webメディア外大.net 言語地域記事 総合ディレクター。 これまでに数々の学生団体の運営を通し、NHKやニュースZEROなど国内メディアに多数出演経験あり。 2018年に日本語教育能力検定、HSK6級ともに一発合格。北京清華大学に留学経験あり。 現在は、国内外の日本語教育機関に携わり、中国語母語話者向けの日本語教師を担当している。 タピオカが主食。 ※中国語ピンイン担当:後輩ayaくん