大家好!
あなたは、中国語で「コンビニに行ってポテチを買う。」を言えますか?
今回は、このような動詞が一文にたくさんでてくる 連動文 について学んでいきます。
中国語の後置修飾についてもここで確認!
【中国語】連動文とは
連動文とは、述語部分に連続性を持った動詞句が2回以上でてくる文のことです。
簡単に言えば、時間軸に沿って動詞を使った表現が二回以上でてくる文のこと。
例:
“我去超市买东西。”
―私はスーパーに行って買い物する。
たしかに、”去超市”(スーパーに行く),”买东西”(買い物をする。)という二つの動詞句が連なっていますね。
※詳しく言えば、並列・動詞/目的語・動詞/補語・主語/述語・修飾の関係ではないが一文に二つ以上の動詞表現が出現する文を指します。
【中国語】連動文の特徴
ここでは、連動文の特徴について説明します。
連動文の用法
連動文の用法は、とても簡単です。
原則:時系列順に並べる。
<動詞1>+<目的語1>+<動詞2>+<目的語2>…
去 + 超市 + 买 + 东西
もちろん、さらに動詞句が続く場合や、目的語がない場合もあります。
では、どういった点に注意すべきなのでしょうか?
意味上の分類から探っていきましょう。
連動文の意味上の分類
連動文の意味上の分類は、大きく2つあります。
話を簡単にするために、
<動詞1> + <目的語1> + <動詞2> + <目的語2>
を基本形にします。
そのうち初学者として理解しやすく、使いやすいのが、
①動詞句1のあとに、動詞句2が実現する場合
例:
“我们买苹果吃吧。 ”
―私たちはリンゴを買って食べましょう。
“我去办公室找李老师。 ”
―私はオフィスに行って李先生を探す。
“他们今天要去迪士尼玩儿。 ”
―彼らは今日ディズニーに遊びに行く予定だ。
“我坐中央线去新宿站。 ”
―私は中央線で新宿駅に行く。
“他要打电话告诉你。 ”
―彼は電話をしてあなたに伝えるつもりだ。
“我妈把牛奶煮了喝。 ”
―母は、牛乳を煮てから飲む。
“我们站着上课。 ”
―私たちは立って授業を受ける。
“她抱住自己的孩子不放。 ”
―彼女は自身の子供を抱きしめて離さない。
細かく見ると、目的実現、手段、状態、~しきってから~する、~して~しない…
という様々な用法がありますが、つまりすべて原則通りのものです。動詞句1の後に動詞句2が実現するもの。
※目的語が省略されるときもあります。
文法上の基本的なルール
・経験を表すアスペクト “过” は、<動詞2> につく
・<動詞1>が 来/去 のときは、完了のアスペクト “了” が <動詞2> につく
を覚えておきましょう。
例:
“我没躺着吃过饭。 “ ―私は横になってご飯を食べたことがない。
“我今年去中国旅游了两次。 “ ―私は今年中国に二度旅行しに行きました。
そして、初学者にとってわかりづらく、使いにくいのが、
②動詞句2が、動詞句1を修飾する場合
これは主に “有” を<動詞1>とする表現です。
例:
“我有一个朋友叫约翰。 ”
—私には、ジョンという友達がいる。
“今天没有时间吃早饭。 ”
—今日は朝食を食べる時間がない。
“我从来没有机会去中国旅游。 ”
—私は今まで中国に旅行しにいったことがない。
これらの表現は非常にネイティブらしい表現です。(非母語話者が苦手)
とネコがいっているのでやってみましょう。
“没有时间吃早饭。”
➡”There is no time to have breakfast.”
中国語では珍しい、
「後置修飾」(修飾語を被修飾語の後ろに置く)なんですね!
この考えがあれば、複雑に見えるこの文法もわかりやすいですね!
そのため、
訳すときは英語のように後ろから訳すと訳しやすい!
※この後置修飾語を、後置限定語と呼ぶときがあります。
修飾語において、前置と後置で何が違う?
①”我有一个叫约翰的朋友。 ”
—私には、ジョンという友達がいる。
②”今天没有吃早饭的时间。 ”
—今日は朝食を食べる時間がない。
という表現方法もあり、「後置修飾語と意味の違いはない」というネイティブが多いです。しかし、もし違いを述べるのなら、“有” の直後に来るものがより重要と言えます。①では、「友達」ではなく「ジョン」が大事、②では「時間」ではなく「朝飯を食う」が大事ということ。また、後置修飾を使うと「V2を遂行するためにNが必要不可欠である。」という含意が生まれます。”没有饭吃” を例に挙げます。
a”没有饭(可)吃。”
―食べられる飯がない。
b”没有吃的饭。”
―食べる飯がない。(自分で選んだ?)
aでは、V2の動作の潜在的可能性が比較的強く意識されます。(ネイティブの声)また、詳しくみてみると、”有”以外にも、“缺”,”需要”,”错过”などをV1に置いた後置修飾の例も挙げられます。
中国語の後置修語については、中国語の後置修飾構造について(伊藤大輔 2016)に詳しい。
追記:また、台湾語では、「 “有” + 名詞 + “通” + 動詞フレーズ」という文で後置を行うことがあります。この「通」は、やはり「可能・可能性」を表します。
連動文の否定形
連動文の否定形は、<動詞句1>の前に否定の副詞を置くことで表現します。
例:
“我坐飞机去上海。 ”
―私は飛行機で上海に行く。
“我不坐飞机去上海。 ”
―私は飛行機で上海に行きません。
“我没坐飞机去上海。 ”
―私は飛行機で上海に行きませんでした。
“我没坐飞机去过上海。 ”
―私は飛行機で上海に行ったことはありません。
それでは最後に例文を見て、連動文の感覚を養ってみましょう。
【中国語】連動文の例文を見てみよう!
最後にまとめて例文を確認しておきましょう。
“我去便利店买薯片。 ”
—コンビニにいってポテチを買う。
“你们去哪里吃饭? ”
—あなたたちはどこに食べに行くの?
“我们坐着听课。 ”
—私たちは座って授業を受ける。
“把白菜炒了吃。 ”
—白菜を炒めてから食べる。
“我妈去美国旅游过两次。 ”
—母は二回アメリカに旅行しにいったことがある。
“今天没有时间看书。 ”
—今日は本を読む時間がない。
まとめ:連動文は、動詞表現が連続性を持ってつながった文のこと。
今回は、連動文について確認しました。
特に厄介な、“有” と後置修飾語による表現は、少しずつ積極的に使うようにしてみましょう!
文法事項を1つ1つ積み重ね、中国語マスターへの道を進みましょう!