スペイン語

【スペイン語文法基礎】所有詞

¡Hola! ¿Qué tal?

今回は所有詞について勉強していきます。

スペイン語の所有詞は
2種類存在しています

その区別にも注目してくださいね!

スペイン語の所有詞

冒頭で述べたように、スペイン語には2種類の所有詞があります。

前置形/無強勢形

前置形は、その名の通り
必ず名詞の前に置かれます

また、無強勢形とも呼ばれるように、このタイプの所有詞には
アクセントがありません
そのため、名詞と繋げて発音します。

表の、縦軸は所有者の人称と数、横軸は修飾する名詞の性と数を表しています。

ここで気をつけたいのが、所有詞は
修飾する名詞の性と数に一致するということです。

特に、所有者が3人称単数と3人称複数のとき、
形が同じであることに注目してください。

su:彼の、もしくは彼らの所有物が単数
sus:彼の、もしくは彼らの所有物が複数

「彼の」がsuで「彼らの」がsus、ではないということです。

例:
Mi madre tiene 48 años.
―私の母親は48歳です。

Su boligrafo es rojo.
―彼の/彼らのボールペンは赤い。

Sus hijos son estudiantes.
―彼の/彼らの息子たちは学生です。

後置形/強勢形

後置形は、その名前の通り、
名詞の後ろに置かれます

また、通常の形容詞と同じように、
単独で現れることもできます

そして、強勢形と呼ばれるように、このタイプの所有詞は
アクセントを持ち、独立して発音されます。

表の、縦軸は所有者の人称と数、横軸は修飾する名詞の性と数を表しています。

後置形もまた、
修飾する名詞の性と数に一致します。

後置形の場合も
3人称の単複で形が変わらないことに注意が必要です。

例:
Una hija mía es médica.
―私の娘の一人は医者です。

Este diccionario es de Paco y ese es tuyo.
―これはパコの辞書で、そっちが君の。

¿De quién son las gafas?
―Son mías.
このメガネは誰のもの?
―私のです。

【スペイン語】前置形と後置形の意味的な違い

前置形には
定冠詞に近い意味合いがあります。

物に対して使うとき

前置形は定冠詞のように、
話者と聴者が同じ物を思い浮かべている
と判断できる場合に使われます。

人に対して使うとき

人に対して使うときは、常識的な判断が必要になります。

例えば、
「夫」や「妻」と言いたいとき、日本やスペインなどでは一人しかいないはずですから、
前置形を使ってただ一人に特定します。

一方で、
「友達」は複数いる場合の方が圧倒的に多いので、前置形を使うと不思議に聞こえます。
なので、不定冠詞と後置形を使って、
私の友達「のうちの一人」というニュアンスを出す必要があります。

また、「いとこ」など一人しかいない場合も複数人いる場合も考えられるときがあります。このときは、
前置形を使えば一人しかいない
後置形を使えば複数いるうちの一人と捉えられます。

スペイン語の所有詞のまとめ

今回はスペイン語の所有詞について勉強しました。

所有詞のまとめ

①所有詞には前置形と後置形がある。
②所有詞は名詞の性と数に一致する。
③前置形は定冠詞に近い意味合いを持っている。

前置形と後置形はいろんな違いがありましたね!
後置形は後の「名詞化表現」にも出てくるので、しっかり覚えておきましょう。

¡Hasta luego!

ABOUT ME
ゆきっく
ゆきっく
東京外国語大学スペイン語専攻4年. 2017年バルセロナ自治大学へ留学しCEFR-B2認定を受ける. 2019年サラマンカ大学文献学部へ留学、言語学を中心に受講. 趣味はクラフトビール巡り.