スペイン語

【スペイン語文法基礎】形容詞と副詞

¡Hola! ¿Qué tal?

今回は少し複雑なスペイン語の形容詞について勉強していきます。

慣れるまでは大変ですが、焦らずにじっくりとマスターしていきましょう。

併せて副詞についても勉強しますよ!

スペイン語の形容詞

形容詞は名詞を修飾して、様々な意味を表現します。

スペイン語の形容詞は基本的に、
名詞の後ろにつきます
serやestarの補語(述部)として機能することもあります。

例:
Un chico guapo está andando por la calle.
イケメンのお兄さんが通りを歩いている。

Pedro tiene dos hermanas altas.
―ペドロには二人の背の高いお姉さんがいる。

Ellos están cansados y quieren agua fría.
―彼らは疲れていて、冷たい水を欲している。

El perro de María es mono e inteligente.
―マリアの犬はかわいく賢い

La situación es fatal por el coronavirus.
―コロナウイルスのせいで事態は最悪だ

形容詞は、
名詞を修飾する時はその名詞の性と数、
補語になった場合はその文の主語の性と数に応じて変化
します。

形容詞の性数一致

では、どの様にして形を変えるのか見ていきましょう。
ここでは、escritor/escritoraを例にします。

①男性単数形が-oで終わる形容詞

男性単数形が-oで終わる形容詞は、
-oが-aと交替して、女性単数形をつくり、
複数形はそれぞれ、-sを付けることでつくります。

単数 複数
男性 escritor
antiguo
escritores
antiguos
女性 escritora
antigua
escritoras
antiguas

②男性単数が子音で終わる地名の形容詞

地名に関係する形容詞の中には、男性単数形が子音で終わるものがあります。
この場合、語尾に-aを付けることで女性単数形をつくり、
複数形は、男性形には-es、女性形には-sを付けることでつくります。

単数 複数
男性 escritor
español
escritores
españoles
女性 escritora
española
escritoras
españolas

③上記以外の形容詞

①と②で解説した以外の形容詞は男女同形です。
複数形は、
単数形が母音で終わっていれば-sをつけ
子音で終わっていれば-esをつけることでつくります。

単数 複数
男性 escritor
jóven
escritores
jóvenes
女性 escritora
jóven
escritoras
jóvenes

④名詞の前に置かれると、語尾が消失する形容詞

一部の形容詞は名詞の前に置かれたときに、特殊な形になります
後ろに置かれた場合は、通常通り①~③のルールに従います。

Ⅰ.男性単数名詞の前で語尾消失する形容詞

例:
bueno→buen
malo→mal
primero→primer
etc.

単数 複数
男性 buen
escritor
buenos
escritores
女性 buena
escritora
buenas
escritoras
Ⅱ.単数名詞の前で語尾消失する形容詞

例:
grande→gran

単数 複数
男性 gran
escritor
grandes
escritores
女性 gran
escritora
grandes
escritoras

冒頭では、形容詞は基本的に名詞の後ろに付くと説明しました。
しかし、実際には、前に付く場合も多くあります。

それは、前後によって言葉のニュアンスが変わるからです。
名詞の前:話者の主観的/感情的判断による表現
名詞の後ろ:客観的事実に基づく表現

例:
pobre muchacho
―かわいそうな青年(自分がそう思ったという点が強調される)
país pobre
―貧しい国(貧困問題があるなど、事実に基づいた点が強調される)

gran escritor
―偉大な作家・体格のいい作家(自分が見てそう思ったという点が強調される)
escritor grande
―体格のいい作家(数値に表れる形でそうであるという点が強調される)

ただし、ニュアンスを変える程度ですので、気にしすぎる必要はないです。

スペイン語の副詞

副詞は動詞、形容詞、(他の)副詞、または文全体を修飾し、様々な意味を表現します。
また、estarの補語(述部)としても機能します。

副詞は他の修飾語(形容詞や冠詞)とちがい、性や数に応じて変化することはありません
常に一定の形で現れます。

副詞の語順

スペイン語の副詞の語順は、修飾する要素によって異なります

①形容詞や副詞を修飾するとき

形容詞や他の副詞を修飾するときは、その直前に置きます。

例:
(¿Qué tal? ―調子はどう?と聞かれて) Muy bien.
とてもいいよ。

El bebé de Claudia es súper mono.
―クラウディアの赤ちゃんはめちゃくちゃ可愛い。

②動詞を修飾する時

動作の様子や程度を表す副詞が動詞を修飾するときは、その直後に置きます。

例:
Alvaro habla bien español y francés.
―アルバロはスペイン語とフランス語がうまい

Me gusta mucho las manzanas.
―リンゴが好きだ。

③文全体を修飾するとき

文章全体を修飾するとき、その副詞の語順は比較的自由です。最初でも最後でも、途中でも文法上間違いはありません。
経験からすると、文頭に置かれることが多いです。

例:
Sinceramente, tú tienes la culpa de la discordia.
率直に言えば、あのいざこざの原因は君だよ。

Finalmente, aprobé un examen de ingreso.
ついに入試に合格した。

En mi opinión, sin embargo, él está equivocado.
しかし、私に言わせれば、彼は間違っている。

Lloverá mañana, probablemente.
おそらく明日は雨だろう。

副詞を作る-mente

形容詞の女性単数形に接尾辞-menteをつけることで、副詞を作ることができます。
この規則を知っていると、初出単語でも意味をある程度予測できますし、作文するときに形容詞から副詞を作り出せます。

例:
actual―現在の
→ actualmente―現在、今日

completo―完全な
→ completamente―完全に

afortunado―幸運な
→ afortunadamente―幸いにも

スペイン語の形容詞と副詞のまとめ

今回はスペイン語の形容詞と副詞について勉強しました。

形容詞と副詞のまとめ

①形容詞は修飾する相手に性数一致する。
②形容詞は基本的に名詞の後ろに置かれる。
③一部の形容詞は名詞の前に置かれると語尾が変わる。
④副詞は性数一致せず、形は不変である。

今回は覚えることが多くて大変だったのではないでしょうか?
形容詞は避けては通れない文法事項です。ゆっくりでもいいので、確実にマスターしていきましょう!

¡Hasta luego!

ABOUT ME
ゆきっく
ゆきっく
東京外国語大学スペイン語専攻4年. 2017年バルセロナ自治大学へ留学しCEFR-B2認定を受ける. 2019年サラマンカ大学文献学部へ留学、言語学を中心に受講. 趣味はクラフトビール巡り.