「ファッション」「フレンチ」「サッカー」etc…
これらどれもフランスという国を象徴するイメージですが、そんなフランスで日本の漫画が大人気なのをご存じでしょうか?
今回はフランスにおける漫画人気の秘密に迫り、現地で人気のマンガTOP3も紹介します!!
海外の漫画人気をリード!フランスは第2の漫画大国!?
確かにそういうイメージありますよね!
でも実は、フランスは世界第2位の漫画消費量を誇る漫画大国でもあるんです!
中でも、日本の漫画はフランス国民にとても広く受け入れられており、仏語訳された日本の漫画が広く出回っています!
街中に見る漫画文化
筆者はフランスに住んでいたことがありますが、街中で漫画を目にする機会は多くありました!
たとえば、これは一般的な本屋さんの写真。
そうです!なんとこの広いスペース全体が mangaコーナーなんです!
mangaコーナーではいつも立ち読みしている人が多くおり、日本となんら変わりない光景でした!
また、こちらは漫画専門店の写真です!
そうですね!若者を中心に、いつもにぎわうお店です!
なぜ?フランスで漫画が人気の理由は??
いい質問ですね!
いくつも説はありますが、有力なのは1970~1980年代のアニメブームがきっかけ、というものです。
1970~80年に日本のアニメ文化が急速に広まった
漫画同様、日本のアニメもフランスでは受け入れられていますが、そのきっかけは1970年代。
当時国営放送しかなかったフランスでは、アメリカのアニメなど子供向けの番組が放送されたところ大反響だったそう。
これをきっかけに各局がアニメを放送し始め、そこで日本のアニメも放送されだしたということなんですね。
その後、なんやかんやあり、テレビ番組としてのアニメブームは落ち着いたようですが、それでも日本のポップカルチャーをフランス人に伝えるには十分だったのですね。
1993年にドラゴンボールが出版されたのを皮切りに「漫画ブーム」が起こり、現在に至るまでその流れが続いているのです。
「芸術・文化」を重んじるフランスの価値観も関係?
ここまで漫画ブームが起こった歴史を紐解いていきました。
これ以外にフランスの漫画人気の理由を挙げるとすれば、「フランスの価値観」も影響しているでしょう。
フランスは絵画や本といった「芸術・文化」を重んじる価値観が強く、漫画もある種の文化として受け入れられやすかったのでは、ということです。
下記の例からも、こういったフランスの価値観が垣間見えます。
フランスで人気の日本漫画は?ランキングTOP3をご紹介!
ここからは、フランスで人気の日本漫画TOP3をご紹介します!
早速紹介していきたいのですが、何をもって人気とするのか、実はなかなか難しいところ。
そこで今回は、2020年度の売上から見た人気と、私がフランスに住んでいて感じた人気、それぞれご紹介します。
2020年の売上 なんと1位と2位は同じ漫画!
まずは売り上げに関して。
2020年の一年間で最も売れた漫画のランキングです!
※ちなみに、第○○巻まで分けてます。
第一位:NARUTO 第1巻
堂々の第一位は、NARUTO第1巻!!
日本ではすでに完結しているNARUTO。
フランスでも2016年に最終巻が発売されていますが、2020年にまさかの1位です。
どうやらコロナ禍の巣ごもり消費で、1巻から読もうと買った人が多かったとのこと。
売れ行きがすさまじかったらしく、現地メディアでも話題になっていました(笑)
第二位:NARUTO 第2巻
そして第2位もまさかのNARUTOです!
ほんとですね(笑)
日本のイメージに忍者の世界観があっているのも一役買っているんですかね。
第三位:鬼滅の刃 第1巻
第三位には、鬼滅の刃第1巻がランクイン!
2020年は日本で「鬼滅ブーム」だったわけですが、海を越えたフランスでもブームだったようです。
あの往年の名作が大人気?フランスの若者に人気の漫画は?
次に、売上ではなく私が実際にフランスで人気だと感じた日本漫画3選をご紹介します。
※あくまで私の友人の話や、書店での配置などを参考にしたものです!
①ドラゴンボール
まずは『ドラゴンボール』、これはとにかく人気でした。
書店でたくさん積まれているのはもちろん、アニメや漫画に興味がない人でも知っているくらいに人気の作品でした!
正直、ドラゴンボールに関してはアニメが放映されていたことも影響しているかと思います。
ただ、それでもマックの広告になるほどの認知度、圧倒的です、、!
②僕のヒーローアカデミア
次は『僕のヒーローアカデミア』。
日本でも人気の作品ですが、これもかなり読まれていた記憶があります。
先ほどご紹介した漫画専門店ではメインの売り場に大量に置かれていたことからも、かなり人気だった印象です!
③NARUTO
最後に、やっぱり『NARUTO』です。
売上にも表れていましたが、こちらも日本の漫画に興味がない人ですら知っているほどでした。
余談ですが、私の通っていた大学で、隣の席のクラスメイトが授業中にナルトの落書きをしていることもありました(笑)
フランス生まれの漫画【バンドデシネ(B.D.)】って何?
外国のマンガと聞くと、みなさんはどんなものを思い浮かべますか?
実はフランスでも、バンドデシネと呼ばれるマンガがたくさん描かれています!
※フランス語だとB.D.(Bandes déssinées)と書きます。
バンドデシネの有名作品は?
バンドデシネにはいくつも世界的に有名な作品があります!
中には日本で浸透しているものも。いくつかご紹介します!
①ラッキー・ルーク(Lucky Luke)
まずは『ラッキー・ルーク』をご紹介。
フランスに住んでいる人ならばほとんどが知っているような超国民的バンドデシネです!
なんと創刊は1946年であり、西部劇のような内容のクラシック作品。
それでいて2020年最も売れた作品だとのこと。根強い人気ですね!
②アステリックス(Astérix)
次に『アステリックス』です!
こちらもフランスの超国民的バンドデシネ!
古代ローマ時代を描いた作品で、1959年から今まで続くベストセラー。
ちなみにこちらは2019年に最もフランスで売れたバンドデシネですね!
③スマーフ(Schtroumpf)
④タンタンの冒険(Les Aventures de Tintin)
この2作品はバンドデシネですが、ベルギー生まれの作品です!
※ちなみにベルギーの中ではフランス語も話されており、これらはフランス語で書かれた作品。
どちらも映画化されるほどの人気であり、日本でも公開されていましたね!
まとめ:フランスで日本の漫画が大人気!バンドデシネも要注目!
今回は、フランスの漫画人気についてご紹介しました!
1.フランスでは日本の漫画が人気
2.人気の背景には、1970年代のアニメブームがあった
3.2020年フランスで最も売れた漫画はNARUTO
4.バンドデシネというフランス生まれの漫画も人気
遠く離れたフランスで日本の漫画が人気というのはなんだか嬉しいですよね!
これを機にバンドデシネを読んで、互いの文化を理解するのも良いかもしれないですね!