私の貯金ってみんなより多いの?少ないの?
一人暮らしをして、バイトをして、部活に恋愛…
毎日忙しい大学生はいったいどのくらい貯金しているのでしょうか?
この記事では、大学生がどのくらい貯金しているか、どうやって貯金するかを紹介しています。
大学生は平均いくら貯金をしているの?
自分は平均より高いのか、低いのかすごく気になりますよね!
実は、あの大学生協(全国大学生活協同組合連合会)が調査しています。
2019年の「第55回学生生活実態調査」によると以下の通り。
1か月の貯金額 | 1年の貯金額 | |
自宅生 | 16,880円 | 202,560 |
下宿生 | 13,470円 | 161,640 |
平均 | 15,175円 | 182,100 |
つまり、1年間で約18万円貯金していることがわかります。
そして、大学4年間の貯金総額は72万円!
18万円 × 4年間 = 72万円
大学1年生から4年生の平均貯金額は45万円!
18万円 × (1+2+3+4) ÷ 4 = 45万円
※各学年同数とする。
※調査対象:自宅生・下宿生の割合はほぼ同じ
中央値がないからなんとも言えませんが、一つの指標として活用できます。
また、大学生の「貯金」志向は縮小しているという指摘があります。
確かに、2017年からは減少に転じてますね。
2017年までは、東日本大震災のあった2011年から将来を見据えた貯金の重要性が伸びていたように見えます。
大学生の貯金額、今後はどうなる?
大学生の収入の多くはアルバイトです。
コロナの影響でアルバイトが大きく減ってしまったのが2020年です。
収入が減れば、貯金額も減る、という試算もできます。
また、コロナ禍で外出、遊びの予定が減ることで交際費が減少します。
これによって貯金を始める学生が増えるかもしれません。
試しに、2019年の「第55回学生生活実態調査」を使って、バイト代に対する貯金の割合をみてみましょう!
単純計算で、2010年にはバイト代の50%ほどが貯金されていたようです。
しかし、2017年からバイト代の減少に伴って、貯金額が減少していることがわかります。
※収入全体はというと、2016年から年々増加しています。
※収入=仕送り、奨学金、アルバイト、定職、その他
大学生は貯金して何に使うの?
大学生が貯金をする理由は主に以下の5つです。
- 万が一のため
- 旅行などのレジャー費のため
- 欲しいものを買うため
- 留学、学習のため
- 新卒給料の補填のため
※当前である「生活費のため」は除きます。
万が一のため
「万が一のため」とは、将来の事故や災害等に備えるという意味です。
例えば、「病気になってしまった」とか、「急にバイトが首になる」とかのことです。
いざその「万が一」の場面になったとき、少しでも自分の負担を軽くしたいということですね。
下宿生としては、「バイトが首になって生活費が突然払えなくなったら怖いから」という理由が大きそうです。
『第55回学生生活実態調査』では、「将来への蓄え」が一番多く、48.1%を占めています。
大学生は卒業後に高確率で就職し、大人の世界に入っていきます。
だから、より現実的で包括的な貯金の方法を好むのかもしれません。
旅行などのレジャー費のため
「旅行などのレジャー費のため」とは、旅行や友達との交際費等を指します。
旅行にはたくさんのお金がかかります。
旅行のための道具、交通費、宿泊費、現地でのお土産代等々。
たとえば、海外旅行であれば交通費だけで20万をこえることもありますね。
海外旅行好きの友人、バイト毎日入ってたなぁ…
あとは、友達と遊園地に行くとか、そのための交通費などがここに含まれます。
欲しいものを買うため
「欲しいものを買うため」とは、自分用、もしくは他人用に欲しいものを買うという意味です。
ブランド品やエステ道具を買うためにコツコツ貯める人がいます。
あとは、道具だけでなく、美味しい食べ物を食べるためにためておくという人もいます。
それから、友達やお世話になっている人にプレゼントを買うという人もいますね。
自分が欲しいものを買うか、誰かが欲しがっているものを買ってあげるか
これは人によって、どちらが幸せか変わってくるところですね。
留学、学習のため
「留学、学習のため」とは、留学費用や普段の教材を買うために貯めておくという意味です。
大学生は履修を確定するまで、どの教材が必要になるかわかりません。
大学に入ってどのくらい教材費が必要なのかわからないから貯めておきます。
また、留学をする人は多大なお金を貯めておく必要があります。
奨学金を利用する予定でも、採用されなければ、より多くのお金を払う必要があります。
留学費用とは、学費だけでなく、交通費・宿泊費・食費等も含まれています。
※留学費用は場所によって大きく異なるが、いずれの場合も貯金は必要。
新卒給料の補填のため
「新卒給料の補填のため」とは、社会人一年目で少し余裕をもって暮らすためという意味です。
社会人一年目というと、給料は基本的にそれほど多くありません。
その割に、覚えることややるべきことがたくさんあって大変です。
それによって、家計の計算などがうまくこなせないことがあります。
それを見越して、将来を考えている大学生は大学時代から貯金をしているそうです。
大学1年生から貯めている人もいるみたいですよ!
大学生が賢く貯金するコツ
さて、多くの大学生は「お金がない!」と感じています。
それは「バイトはきっちり入ってるけど、生活はカツカツ」という人だけではありません。
「ついつい買い物をしてお金をなくしてしまう…」という人も多いと思います。
では、どうしたらお金を賢く貯めることができるでしょうか?
お金を賢く貯めるコツは、たったの3つです。
- 収支を計算する(現状を知る)
- 具体的な目標を決める
- ノルマを決める
まずは、難しそうな「収支の計算」から見ていきましょう!
収支を計算する(現状を知る)
「収支を計算する」とは、現状のお金のやりとりを把握するという意味です。
ここで、シンプルな計算式を提示します。
収入(手に入れたお金)― 支出(出ていくお金)=余剰資金(貯金)
当たり前のことですが、これは大事な式です。
なぜなら、収入が支出よりも1円でも多ければ貯金ができることを表しているからです。
そんなあなたには、以下の方法をおすすめします。
- これから3日間レシート必ずもらう
- 3日間のレシートを合計する
- 合計額の10倍を出す
これで「自分が1か月にどのくらいお金を使うか」が分かります。
あとは、バイトのシフトや親からのお小遣いを「収入」として計算します。
さて、あなたの現状はわかりましたか?
計算式:
収入(手に入れたお金)― 支出(出ていくお金)=余剰資金(貯金)
具体的な目標を決める
「具体的な目標を決める」とは、これから何のために貯金するのかを決めるということです。
さきほど、大学生の貯金の理由を記載しました。
- 万が一のため
- 旅行などのレジャー費のため
- 欲しいものを買うため
- 留学、学習のため
- 新卒給料の補填のため
このような巨大な目標ではなく、より具体的な目標をきめると良いです。
たとえば、「大学三年生に、アメリカに留学するために、200万貯金する」といった目標です。
目標を作るときのポイントは3つです。
- いつまでに貯金するのか
- 何をするために貯金するのか
- どのくらい貯金するのか
ただ「アメリカに留学したい」だけでは、次のノルマが設定できません。
賢く貯金するには、より具体的に数字を作っておきましょう!
ノルマを決める
「ノルマを決める」とは、特に一週間のうちに何をすべきか、してはいけないかを決めるという意味です。
たとえば、「来月までに、タイ旅行のために、10万円貯める必要がある」という人。
この人は、現状から逆算して、「1週間に何時間シフトを入れるか」を検討する必要があります。
という声が聞こえてきました。
逆の発想をしてみましょう。
さきほど、シンプルな計算式を確認しました。
計算式:
収入(手に入れたお金)― 支出(出ていくお金)=余剰資金(貯金)
収入を増やすのではなく、支出を減らすことで賢く貯金できることに気づきますか?
つまり、「バイトの帰りにアイスを買ってかえる」とか「学食でつい食べ過ぎてしまう」といった行動を見直せば良いということです。
本当に貯金したいのであれば、「一週間で外食は1回まで!各2000円まで!」といったノルマを自分に課すことが有効です。
それぞれの収入にあわせて、支出をコントロールしてみましょう!
大学生が貯金しやすいバイトは?
「あいついつも富豪してんな!」って人、周りにいませんか?
もしかすると、その人は賢く貯金しているのかもしれません。
それは、貯金しやすいバイト形態を選んでいるかもしれないということです。
さて、大学生が貯金するのに適したバイトにはどんなものがあるでしょうか?
ここでは主に6つの業態を紹介します。
- 高時給のバイト
- 成果型のバイト
- まかないのあるバイト
- インターン採用
- リモートでシフトが自由なバイト
ぜひ、バイト選びの参考にしてみてくださいね!
高時給のバイト
「高時給のバイト」とは、時間あたりの生産性が高いバイトという意味です。
たとえば、1,500円と1,000円では、わずか500円しか変わりません。
それでも、月の給料で考えると約2万円の差がでてきます。
これを12か月続ければ、24万円分より多く稼ぐことができます。
そうすると、収入が大きく増えるから貯金しやすくなります。
そんな声が聞えてきました。
では、視点を変えて二つのことに気をつけてみましょう。
- 6時間を超える勤務を減らす。
- 準備や無駄な報告が多いのを避ける。
すこし詳しく説明します。
大事なことは、「給料は時給で支払われる!」ということです。
「6時間を超える勤務を減らす。」
実は労働基準法によって、アルバイトの休憩時間が定められています。
6時間を超えて8時間以下の勤務の場合は、45分の休憩が必要。
8時間を超える勤務の場合は、1時間の休憩が必要。
ここで大事なのは、「休憩中は給料が支払われない」ということです。
たとえば、時給1,000円のアルバイトを8時間行う場合を考えます。
そうなれば、休憩時間は1時間とらなくてはいけません。
すると、1時間分の時給が差し引かれ、実際にもらえる時給は7時間分の7,000円です。
つまり、実質8時間拘束されているのに、7時間分の給料しかもらえないことになります。
「給料は時給で支払われる」ので、なるべく拘束時間を少なくするのが賢いバイトの仕方です。
「準備や無駄な報告が多いのを避ける。」
特に、単発のバイトは給料がいいものが多いです。
しかし、場所が遠かったり、休憩時間が発生したり、無駄な報告が多かったりします。
そうすると、実質勤務時間より無駄な拘束時間が多くなってしまいます。
「給料は時給で支払われる」ため、時給が高くても拘束時間当たりの給料は少なくなってしまいます。
成果型のバイト
「成果型のバイト」とは、時間ではなく成果に沿って報酬が得られるタイプのバイトのことです。
特に手に職のある人はこの業態で稼いでいる人が多いです。
たとえば、プログラミングやデザインの能力があるとか、語学が堪能であるとかです。
時給ではないから、少ない時間で多くのお金を貯金することができるかもしれません。
さて、どんなところでそんな仕事が得られるでしょうか?
ここでは二つの方法を紹介します!
- クラウドワークス
- ランサーズ
それぞれ簡単に説明します。
クラウドワークス
全国の事業者が単体でお願いする仕事が集まっているサイトです。
その仕事内容はたくさんあります。
システム開発、アプリ開発、ホームページ制作、ライティング、翻訳、動画制作等々
時給ではなくて成果型だから自分のペースで進めることができます。
とはいえ、「納期」(いつまでに提出してください)というものがあります。
これが守れないと給料をいただけないこともあります。
利用する際には、サイトでの注意をよく読んでから登録しましょう。
ランサーズ
ランサーズもクラウドワークスと同様のサービスを展開しています。
しかし、サポート体制についてはランサーズの方が高いと言われています。
たとえば、依頼アドバイス機能があります。
報酬が明らかに低すぎる案件や、納期が短すぎるなどの案件をユーザーがランサーズに通報できる機能です。
これによって、法外な条件で働く可能性をより低くすることができます。
また、案件もそれぞれ異なりますから、両方の様子を見てみるのがいいと思います。
もし、自分ができそうなものがあれば、計画的に挑戦してみましょう。
まかないのあるバイト
「まかないのあるバイト」とは、主に飲食業で休憩中に無料のごはんが食べられるバイトのことです。
現状分析をしたあなたならお気づきかと思います。
意外と食費にお金を使っていることが多いです。
まかないを食べることで、この食費を少なくすることができます。
すると、そのバイトは時給のわりに貯金しやすいバイトになっているかもしれません。
インターン採用
「インターン採用」とは、バイト・パートではなく、「インターン生」として採用されるという意味です。
有給の場合は、バイトよりも給料が高いことがあります。
なぜならバイトよりも責任が増すからです。
もちろん、「社会経験を与える」というのを理由に給料が高くないものもあります。
これについては、「ところで、大学生の貯金は意味があるのか?」で検討しましょう。
リモートでシフトが自由なバイト
「リモートでシフトが自由なバイト」とは、例えばオンライン英語教師を指します。
大学生は日中授業や何やらで忙しいですよね。
リモートでシフトが自由であれば、夜でもリラックスしてバイトすることができます。
これもまた自分に能力がないと難しいです。
しかし、一つ得意なことがあるなら、それを活かしたバイトをしてみると良いかもしれません!
オンライン英語教師、日本語教師って意外と給料が良かったり…?!
大学生ができるバイト以外の貯金の方法
さて、ここまでどのようなバイトがオススメか紹介してきました。
しかし、大学生といえどもバイト以外にも貯金を殖やす方法があります。
バイト以外の貯金の方法は主に2つです。
- 資産運用
- 起業
それぞれ簡単に説明します。
資産運用
資産運用とは、株や投資信託などを利用して、自分のお金を増やすという意味です。
そう思う方が多いと思います。
または、
という方もいらっしゃると思います。
しかし、日本人は現金で貯金する人が多いです。
このお金を投資信託に預ければ、銀行にあずけるよりも増えるかもしれません。
※もちろん減る可能性もあることに注意。
世界の人々がどのように貯金しているか?
日本銀行のデータによれば、日本人は現金や預金の保有率が高いことが分かります。
対して、アメリカはというと、現金や預金が少なく、株式の保有率が高いことがわかります。
これはアメリカの金融に関する教育によるものだと言われています。
学生のうちから、投資信託や株式に触れることは大事です。
「お金に働いてもらう方法」を勉強してみましょう。
そして、資産運用を実践して貯金を殖やしましょう。
起業
「起業」とは、自分で仕事を作り出すという意味です。
という方は多いと思います。
しかしながら、子供の理想の職業は「Youtuber」です。
Youtuberも自分で動画をつくり、お金を得ています。
これも一種の起業と言えるでしょう。
また、ブログやサイト運営による広告収入で生活している人もいます。
これもまた新時代の起業と言えそうです。
自分が得意なことを発信していくことで、生活が成り立つ世界
大学生としても、魅力的で、挑戦する価値はありそうです!
ところで、大学生の貯金は意味があるのか?
ここまで「いかにしてお金を貯めるか」を紹介してきました。
しかし、そもそも大学生が貯金する意味ってあるのでしょうか?
ここでは貯金を見直す2つのポイントを確認します。
- 「今絶対に必要か」を自問自答する
- 「貯金」の概念を考え直す
それぞれ簡単に説明します。
「今絶対に必要か」を自問自答する
小学生の自分を思い出してみてください。
小学生の頃、親からもらった100円ってめちゃめちゃ嬉しかったですよね!
今、あなたが100円をもらったら、同程度に喜ぶことができますか?
このことを考えると、今必死に貯金をする必要はないのかもしれません。
今必死に貯めた1万円は、5年後の500円くらいの価値かもしれません。
もちろん、生活費がカツカツで稼ぐ必要があるなら全く仕方のないことです。
常に「今絶対に必要か」を自問自答することで、人生における貯金は増加するかもしれません。
なぜなら、今必死に行っているバイトを減らして、将来役立つことに時間が使えるようになるからです。
そして、将来役立つことに時間が使えれば、生涯賃金があがります。
そうすると、人生における貯金が多くなりますよね。
「今絶対に必要か」を自問自答するのは、浪費を防ぐのにも大事な考えです。
「貯金」の概念を考え直す
もう一つ貯金について大事なことがあります。
ゲームセンターに使う1万円と読書に使う1万円は違うということです。
大人の世界では、自分の財産になるものを蓄えることを貯金といいます。
つまり、「貯金」はお金を貯めることだけではないということです。
時給1,000円のインターンでも、その社会経験や得難い経験があるなら、「貯金」は大量になります。
さきほど、貯金する理由に「万が一に備えて」が一番多いと説明しました。
それなら、「お金を貯める」だけでなく「経験を貯める」ことも重視すべきではないかと思います。
このように「貯金」の概念を考え直すのもいいかもしれませんね!
※バイト:お金を稼ぐことがメイン、インターン:将来の職につながる実習経験とする
まとめ:大学生の平均貯金額は1年間で18万円!貯金するには現状分析から始めよう!
以上、多角的な視点で大学生の貯金について解説してきました。
以下まとめです。
- 大学生は1年間で平均18万円を貯金している。
- 大学生は現在、平均45万円を貯金している。
- 大学生の貯金は、現状分析から!
- 収入―支出=貯金を重視!
- 実質勤務時間を意識!
貯金額から貯金の方法、貯金の意味まで深く考えられましたか?
少しでもあなたの生活に役立てばうれしいです^^