スペイン語

【スペイン語文法基礎】不定冠詞と〈存在〉のhay

¡Hola! ¿Qué tal?

今回は、不定冠詞とhayについて説明します。

hay構文は定型が決まっているので、それさえ覚えてしまえば簡単!

定冠詞を理解できていない人は、まずそれを確認してから、不定冠詞に取り組みましょう。

スペイン語の不定冠詞

不定冠詞は、定冠詞と同様に、名詞の性と数に応じて変化します。
下の表で見てみましょう。

単数 複数
男性形 un unos
女性形 una unas

不定冠詞の用法

不定冠詞の用法は主に2つです。

①可算名詞を数える

可算名詞の前について、
単数では「一つの、一人の」
複数では「いくつかの、何人かの」
という意味になります。

例:
Hay una botella de leche en la nevera.
―冷蔵庫に牛乳が一瓶ある。

Hay unas sillas y mesas en el aula.
―教室にはいくつかのいすと机がある。

②「同一」ではないもの/「任意で選ばれたもの」

定冠詞は「お互いの共通理解」がキーワードでした。不定冠詞はその反対で「共通理解がない」ことを表します。

つまり、
話し手と聞き手が思い浮かべているものが同一ではない
ということです。

また、それによって、
「多数の中から任意に取りだした一つ」
という解釈もできます。

例:
Normalmente, en el centro de una ciudad hay una iglesia.
―普通、街の中心には教会がある。

一般論が述べられているので、「街」も「教会」も具体的ではなく、“una ciudad”と“una iglesia”になります。一方で「街の中心」については、任意で選ばれた「街」はそれぞれ固有の「中心」を持っているので、特定されます。したがって、“el centro”になるのです。

不定冠詞で注意すべきこと

アクセントのあるaの音で始まる女性単数名詞には、unaではなくunを付けます

例:
agua ⇒ un agua ―水

hambre ⇒ un hambre ―空腹

定冠詞のときと同様です。

【スペイン語】hay

hayは動詞haberの直説法現在3人称単数形です。
このhayを使って、
英語のthere is/areに相当する<存在>を表す文が作れます
「~がある/~があります」と訳せるものです。

注意:

hay+<存在するもの>という語順が守られていれば、修飾語句は前後のどちらにあっても構いません。

②hayは<存在するもの>が
単数であろうと複数であろうと、形は変わりません

③hayを用いてその<存在>が述べられる人や事物は、
不特定の人やものでなければなりません

例:
Encima de la mesa hay un libro.
―机の上に本がある。

Encima de la mesa hay muchos libros.
―机の上にたくさんの本がある。

No hay nadie en la calle.
―通りに人っ子一人いない。

×Hay mi hermano en casa.
→mi hermano(私の兄弟)は特定の人なのでhayの構文では使えません。

【スペイン語】不定冠詞と<存在>のhayのまとめ

今回は、不定冠詞と<存在>を表すhayについて勉強しました。

不定冠詞と<存在>のhayのまとめ

①不定冠詞は定冠詞と違って「共通理解」がない。
②hayは<存在>を表す構文
③hay構文で<存在>が述べられる名詞は不特定のものである。

不定冠詞もhayもその概念を捉えるキーワードが大事!
自分の中でイメージを作っていくのがコツですよ。

¡Hasta luego!

ABOUT ME
ゆきっく
ゆきっく
東京外国語大学スペイン語専攻4年. 2017年バルセロナ自治大学へ留学しCEFR-B2認定を受ける. 2019年サラマンカ大学文献学部へ留学、言語学を中心に受講. 趣味はクラフトビール巡り.