スペイン語

【スペイン語文法基礎】gustar型動詞―「好き」の言い方

¡Hola! ¿Qué tal?

「私はオレンジが好きだ」という文章は、
スペイン語では、
「オレンジ」が主語になるんです!

今回はそんな、特殊な主語を持つ動詞を徹底解説!

【スペイン語】gustar型動詞

gustar型動詞というのは正確な名前ではないのですが、ここでは
gustarとそれによく似た文構造を持つ動詞
という意味で使っています。

gustar型動詞に該当する動詞の一例をあげます。

gustarle:好きだ
agradarle:気にいる、楽しい
asustarle:怖がる
apetecerle:欲しがる
dolerle:痛がる
encantarle:大好きである
importarle:気にかかる、気に障る
interesarle:興味がある

これらの動詞に共通することは何だと思いますか?

ねこ学徒
ねこ学徒
動詞の最後にleがついてるにゃ!!

そうですね!
これは、
全ての動詞が間接目的語を取る
ということです。

また、全てが
感情に関わる動詞であることも
特徴の一つと言えます。

【スペイン語】gustar型動詞の文

gustar型動詞を使った文は、
語順や構造が特殊です。

実際に文を見ながら解説していきます。

Me gustan las naranjas.
―私はオレンジが好きだ。

この文の主語はlas naranjasです。
その根拠として、動詞の活用が3人称複数になっています。
動詞はその主語の人称と数に一致するんでした。

meは動詞の間接目的語です。
gustar型動詞では、間接目的語は
その動詞が表す感情を抱いている人物
を指しています。

なので、直訳では「オレンジは私に好きだと思わせる」のような感じかもしれません。

総括すると、日本語とスペイン語では、
主語と目的語が反対になる
ということです。

もう一つ注意しなければいけないのは、
主語の位置です。

gustar型動詞では、
主語は動詞よりも後ろに置かれます

最後に例文でおさらいです。

Me encanta la música clásica.
―私はクラシック音楽が大好きだ。

No nos interesa el problema económico.
―私たちは経済問題に興味がない。

Me duelen los pies después de correr.
―走った後は足が痛む。

¿Le apetece un café?
―コーヒー一杯いかがですか?

動詞の形を「私」や「私たち」に合わせないように気をつけましょう。

encantarleはもともとが「大好き」という意味です。
なので、muchoなどの程度を表す副詞をつけることができません。
gustarle mucho = encantarle

gustar型動詞の基礎が分かったところで、より実践的な表現を見てみましょう。

【スペイン語】gustar型動詞の様々な表現

gustar型動詞で覚えておきたい表現が2つあります。

重複表現

gustar型動詞では、重複表現がたびたび用いられます。

通常の重複のように、
明示強調対比
の意味合いがあります。

gustar型動詞の重複は、基本的に
動詞よりも前に置かれます

例:
A mi hija le asusta el fantasma.
―私の娘は幽霊を怖がっている。

¿A ti te gustan esos guantes?
―君はその手袋が好き?

A Carlos le gusta el baloncesto, pero a mí no me gusta mucho.
―カルロスはバスケットボールが好きだ。でも、私はそんなに好きじゃない。

「~することが…」

「〜することが…」と言いたいとき、

不定詞、もしくはque+接続法
主語になります。

この二つはどちらでも良いという訳でなく、

主語が間接目的語と同じ→不定詞
主語が間接目的語と異なる→que+接続法

のように使い分けられます。

例:
Me agrada mucho charlar con ella.
―彼女とおしゃべりするのはとても楽しい。

¿A ti te gusta conducir el coche?
―君は車を運転するのが好きですか?

Me importa que cantéis en voz alta a medianoche.
―私は、君たちが夜中に大声で歌うことに迷惑している。

不定詞は冠詞が付きません
また、不定詞もque+接続法も、
3人称単数扱いです。

【スペイン語】gustar型動詞のまとめ

今回は、gustarとそれに似た動詞について勉強しました。

gustar型動詞のまとめ

①gustarは「好まれる物/人」が主語になり、「好む人」が間接目的語になる。
②gustar型動詞は、主語が動詞より後ろに置かれる。
③gustar型動詞では、重複表現が多く使われる。
④不定詞/que+接続法が主語になると、「~することが…」の意味。

日本語と比べて、主語と目的語が反対になる構造は最初は混乱するかもしれません。
焦らずに、徐々に覚えていきましょう!

¡Hasta luego!

ABOUT ME
ゆきっく
ゆきっく
東京外国語大学スペイン語専攻4年. 2017年バルセロナ自治大学へ留学しCEFR-B2認定を受ける. 2019年サラマンカ大学文献学部へ留学、言語学を中心に受講. 趣味はクラフトビール巡り.