スペイン語

【スペイン語文法基礎】主格人称代名詞と動詞ser

¡Hola! ¿Qué tal?

「私たちは日本人です」はスペイン語でなんと言う?!

今回は、「私は~」、「あなたは~」といった主格人称代名詞を学びます。

そして、スペイン語でよく使う動詞 serについてもマスターしていきましょう!

スペイン語の主格人称代名詞

明解言語学事典(三省堂)によると、人称代名詞とは、

話し手や聞き手、その他の話題になっている対象を指し示す代名詞

のことです。
今回はその中でも、主語の役割をする主格についてです。

簡単に言うと、英語のIやWeにあたるものですね!

スペイン語の主格人称代名詞

単数 複数
1人称 yo 私 nosotros/nosotras 私たち
2人称 tú 君 vosotros/vosotras 君たち
3人称 él 彼
ella 彼女
usted あなた
ellos 彼ら
ellas 彼女ら
ustedes あなた方

この表を見て、違和感があるところはありますか?

ねこ学徒
ねこ学徒
3人称なのに『あなた』があるじゃにゃいかぁ!

そうです。
3人称なのに「あなた」があったり、
「私たち」、「君たち」に対応する単語が複数あったりしますね。

これはどういうことなのでしょうか?

“tú”と“usted”

スペイン語では、対話者を表す2つの代名詞を、親密度によって使い分けます

Ⅰ.親しい人(友人や家族など):2人称のtú/vosotros/vosotras
Ⅱ.目上の方(先生や上司など):3人称のusted/ustedes

usted/ustedesは意味的には「あなた」ですが、動詞の活用は3人称のものを使うことに注意してください。

例:
(友達に対して)
¿De dónde eres tú?
―君はどこの出身なの?

¿De dónde sois vosotros?
―君たちはどこの出身なの?

(目上の方に対して)
¿De dónde es usted?
―あなたはどこの出身ですか?

¿De dónde son ustedes?
―あなた方はどこの出身ですか?

ちなみに、中南米のスペイン語ではvosotros, -asは使わず、親密度に関係なくustedesを使います。

複数における性

複数の場合には、二つの言い方があります。

Ⅰ.男性のみ複数 or 男女混合:nosotros/vosotros/ellos(男性形)
Ⅱ.女性のみ複数:nosotras/vosotras/ellas(女性形)

例:

Nosotros somos estudiantes.
―私たち(男性のみ)は学生です。

Nosotros somos estudiantes.
―私たち(男女混合)は学生です。

Nosotras somos estudiantes.
―私たち(女性のみ)は学生です。

最近は、男女混合なのに男性形を使うのは変だという考えから、nosotr@s,vosotr@sといった表記も見られます。@はoとaが組み合わさっているように見えるからです。

【スペイン語】動詞ser

動詞serとは、英語のbe動詞に似た表現で、イコール関係を表す動詞です。

動詞serの活用表(直説法現在)

スペイン語の動詞は、主語の人称と数に応じて変化します。

単数 複数
1人称 soy somos
2人称 eres sois
3人称 es son

※soisにはアクセント記号がつかないので気をつけましょう。

動詞serの用法(+名詞)

動詞ser+(名詞)は
名前を名乗るときや、
身分・職業を言うときに使います。

例:

Yo soy Pedro.
―私はペドロです。

Ella es María.
―彼女はマリアです。

Ellos son abogados.
―彼らは弁護士です。

¿Sois vosotras periodistas?
―君たちはジャーナリストですか?

一般名詞は主語と性数一致します。

また、英語とは違って、職業を言うときは、
名詞に冠詞はつけません!

例:
Ella es profesora.
(↔ She is a teacher.)
―彼女は先生です。

動詞serの用法(+形容詞)

動詞ser+(形容詞)は、
主語がもっている性質を表します。

例:

Ana es simpática.
―アナは愛想が良い。

Tú eres inteligente.
―君は頭が良いね。

形容詞は主語に性数一致します。

動詞serの用法(+前置詞)

動詞ser+(前置詞de)は
出身や所属などを表します。

動詞ser+(前置詞para)は適正を表します。

例:

Nosotros somos de Japón.
―私たちは日本の出身です。

Ellas son de Ecuador.
―彼女たちはエクアドルの出身だ。

Él es de Nueva York.
―彼はニューヨークの出身です。

El libro es para niños.
―この本は幼児向けです。

スペイン語の文の作り方

最後に、スペイン語の文の作り方について説明します。

主語の省略

スペイン語として文が成り立つためには、
主語と動詞が必要です。
語順は主語+動詞が基本です。

ただし、主格代名詞は省略できます。
動詞serでみたように、スペイン語の動詞は主語に応じて形が変化するので、動詞の形から主語が推定できるからです。

例:
Yo soy de Tokio. ⇒ Soy de Tokio.
―私は東京の出身です。

Es egoísta.
―あいつはエゴイストだ。

否定文

動詞の前に否定語noを置くことで否定文が作れます
語順を変化させることはありません。

例:
No soy estudiante.
―私は学生じゃありません。

Él no es de Nueva York.
―彼はニューヨークの出身ではありません。

疑問文

疑問詞のない疑問文は、
語尾のイントネーションを上げるだけでつくれます

語順を変化させる必要はないですが、動詞が文頭に出てくることが多々あります。

書き言葉では、¿?によって文を囲むことで疑問文であることを示します。文頭の¿を付け忘れないようにしましょう。

返答には、síとnoを使います。
肯定であればsí、否定であればnoです

例:
¿Ana y José son estudiantes?
―アナとホセは学生?

¿Eres tú español?
―君はスペイン人かい?

(返答として)Sí./No.
―はい。/いいえ。

【スペイン語】主格人称代名詞と動詞serのまとめ

今回は、スペイン語の主格人称代名詞と動詞serを勉強しました。

主格人称代名詞と動詞serのまとめ

①相手を指すときはその親密度によって使い分ける
②複数の代名詞を使うときは構成員の性別に注意!
③動詞serは職業や性質を表すbe動詞。職業は冠詞なし!
④動詞から主語が類推できるので、主格人称代名詞は基本的に省略できる。

主語の扱い方や動詞serはスペイン語の基本なので忘れないようにしましょう!

¡Hasta luego!

ABOUT ME
ゆきっく
ゆきっく
東京外国語大学スペイン語専攻4年. 2017年バルセロナ自治大学へ留学しCEFR-B2認定を受ける. 2019年サラマンカ大学文献学部へ留学、言語学を中心に受講. 趣味はクラフトビール巡り.